戦闘の各ターンでは次の順で乱数が使われていると考えられます。
・ターン開始時
ターン開始時、ラピッドストリーム、ムーフェンス、龍陣、稲妻以外の陣形では、パーティーの各キャラごとに、行動順を決めるための乱数が1個ずつ取得されます。
また、龍陣では皇帝のみ、稲妻では皇帝と(入力順が)2番目のキャラについて行動順を決めるための乱数が1個ずつ取得されます。
(稲妻における皇帝の乱数取得は無効になりますが)
なお、ラピッドストリーム及びムーフェンスの場合は、乱数は取得されません。
また、瞬速の矢、エイミング等を使った場合、及び、これらのコマンドにカーソルを合わせて防御した場合は、この乱数は取得されません。
(防御する場合のカーソル位置は戦闘内容に影響するということになります)
「コマンド選択」、「対象決定」という2回Aボタンを押すタイプのコマンドで、「コマンド選択」の後Bキャンセルすると、取得した乱数が捨てられ、次に入力するコマンドでは、その次にある新しい乱数が(必要ならば)取得されます。
(生命の水等の回復術、ウィンドカッター、太陽光線、剣素振りについて確認済)
つまり、瞬速の矢等以外のコマンドにカーソルを合わせてA、Bと押すと、ポインタがひとつ先に進みます。
(これがBキャンセルで戦闘内容が変化する理由です)
・敵モンスターの行動決定
次に敵モンスターの行動決定のために、おそらく敵モンスターの番号順に(
アイテム入手判定の箇所で後述)、乱数がいくつかずつ取得されます。
取得される乱数の個数は、当のモンスターの使用する技等の要素によって変化します。
なおここでは、すでに倒されてしまっているモンスターについても、それぞれ 1個ずつの乱数が取得されているようです。
(このため、例えばデュラハンの場合、お供を倒してデュラハン1体にしてからループを調べると、最初にいたお供の数に応じて異なるループに到達するということが起きます)
例えば、ラピッドストリームorムーフェンス+全員ソードバリアで巨人と戦った場合、1ターンにつき8個の乱数が取得され、前の4個が最初の攻撃、後ろの4個が2回目の攻撃内容を決定しています。
攻撃対象がひとりのキャラである場合、この4個うちの最後の乱数が攻撃対象を決定します。
この攻撃対象は、ラピッドストリーム、ムーフェンスの行動順に、キャラを1、2、3、4、5とすると、以下の式で計算されます。
攻撃対象 = (乱数 mod 100) / 20 + 1 (端数切捨て)
(X mod Y は X を Y で割った余り)
(上記の式はこの例のように陣形による補正が無く、攻撃対象選定が(リザードロード等の様に)特殊な敵では無い場合のものです)
また、皇帝一人でソードバリア+ヒドラスーツorラビットアーマー装備で守護者と戦った場合は、3個の乱数が取得され、その2番目の乱数が8で割って7が余る数のときに毒霧攻撃、それ以外は通常攻撃です。
これ以降は、敵、味方問わず、キャラの行動順に、行動結果を決めるために乱数が使用されていきます。
敵が全滅して戦闘終了した場合、まだ行動していないキャラの乱数使用はスキップされます。
(即ち、敵を含む各キャラの行動時に、必要数の乱数が取得されます)
味方と敵にわけて判明していることを書いていきます。
・味方の行動結果
味方の行動結果を決めるのに使われる乱数の個数の一例を、次に示します。
防御 : 0
集気法、ソードバリア : 1
生命の水、月光、アースヒール : 2
分子分解、瞬速の矢 : 1
音速剣、光速剣、無明剣、エイミング、咬竜剣 : 2
二段斬り : 3
短冊斬り : 4
線斬り : 5
見てわかる通り、剣の多段攻撃は「攻撃の段数+1」個の乱数が使われています。
なお、上の数値には多くの例外があります。
音速剣の場合、例外が起こる場合のうちの一つとして、「光速剣ひらめき能力のあるキャラが、光速剣をひらめいていない状態で音速剣を使う場合に、乱数使用個数が2から3に変化する」というものがあることがわかっています。
(光速剣ひらめき判定のために乱数が1個取得されるためと思われます)
武器による攻撃では、ここで取得された乱数のうち、攻撃の段数個ぶんの後ろの乱数(音速剣では2個のうちの後ろの1個、線切りでは5個のうちの後ろの4個)がダメージの誤差の計算に使われます。
盾回避のない場合のダメージは次のように計算されます。
(この式は、ほとんどの場合に成り立ちますが、この式が成り立たない若干の例外があるようです)
防御していないときのダメージ = 誤差のないダメージ + 誤差
防御時のダメージ = 防御していないときのダメージ / 2
(端数切捨て)
「誤差のないダメージ」は技、武器の種類、レベル、腕力(または器用さ)、攻撃された側の防御力等によって決まっている値です。
誤差は攻撃の段数ぶん連続した乱数を使って計算された値の合計という形になっています。
例えば、4段攻撃の線斬りの場合、以下の通りとなります。
誤差 = 誤差1 + 誤差2 + 誤差3 + 誤差4
ここで、誤差1〜誤差4はそれぞれ、以下の式で表すことが出来ます。
乱数 mod (レベル × 3)
(ただし、レベル=0の時は0)
例えば、剣レベル30のキャラが線斬りを使った場合、その結果を決めるための5個の乱数が0〜4番地のものだとすると、誤差計算には1〜4番地の4個の乱数(値は229、59、208、152)が使用され、誤差は以下の通りとなります。
誤差 = 229 mod 90 + 59 mod 90 + 208 mod 90 + 152 mod 90
= 49 + 59 + 28 + 62
= 198
同様に、集気法の回復量は、取得された1個の乱数を使って、以下の通りとなります。
誤差のない回復量 + 3 × (乱数 mod 魔力)
ここで、誤差のない回復量はHP、体術レベル、魔力に依存する値です。
まとめると、味方の行動において、乱数を使用するものとして分かっている(もしくは推定される)ものは、以下の通りです。
ひらめきの判定(ひらめく可能性のある技の個数分)
防御術の発動の判定
命中の判定
盾・ガーダー回避の判定
ダメージ(または回復量)の誤差計算(段数分)
追加効果の発動有無
術使用時の場の属性変化
(なお、ひらめきについては、技欄に空欄が無い場合は判定自体がありません)
(効果対象が複数の場合、場の属性を除き、各対象に対して判定が入るものと思われます)
・敵の行動結果
巨人の場合(ラピッドストリームまたはムーフェンス、ソードバリア全員使用)、ここでの乱数使用個数は2回の攻撃それぞれについて次のようになっています。
ダンシングソード : 0
通常攻撃 : 1
みね打ち、強撃、流し斬り、水鳥剣(見切りが技欄にある場合) : 0
みね打ち、強撃、流し斬り(見切りが技道場に登録されていて、技欄にはない場合) : 1
水鳥剣(見切りが技道場に登録されていて、技欄にはない場合) : 5
流し斬り(見切っていない場合) : 2
水鳥剣(見切り状態は全員同じ状態に揃えてあります)の乱数使用個数がみね打ちなどの5倍なのは、5人全体が攻撃されるためでしょう。
これからわかるとおり、一般に、技の見切り状態は乱数の使用個数、そして、その後の戦闘内容に影響します。
(アイテム入手パターンを確立する際には、このことに注意が必要です)
守護者の場合(皇帝のみ、ソードバリア使用、ヒドラスーツまたはラビットアーマー装備)、乱数使用個数は次のようになっています。
毒霧 : 0
通常攻撃 : 1
毒霧の乱数使用個数が0なのは、ダメージにランダム性がないためでしょう。
同じことは、パイロヒドラの火炎攻撃にも言えます。
その他まとめると、敵の行動において、乱数を使用するものとして分かっている(もしくは推定される)ものは、以下の通りです。
見切りひらめきの判定
カウンター技・防御技ひらめきの判定(ひらめく可能性のある技の個数分)
カウンター技・防御技発動の判定
防御術の発動の判定
命中の判定
盾・ガーダー回避の判定
ダメージ(または回復量)の誤差計算(段数分)
追加効果の発動有無
術使用時の場の属性変化
(効果対象が複数の場合、場の属性を除き、各対象に対して判定が入るものと思われます)
(なお、
こちらに示しているように、判定が行われる前に無効となれば、乱数は消費されません)